介護を通しての体験談

Aさん体験談

「認知症の家族を見る苦労は、経験のあるものにしかわからない」

認知症は、物を取られたと言う思い込みが激しく、なくなってもいないものを取られたと近所方にも疑いをかけ、せっかく好意でしてもらったことが、そのような発言をするためそれ以降声もかけてもらえなくなった。

昼夜逆転生活が癖になっており、夜、夜中おかまいなく電話が かかってきた。(何かがなくなった 等)納得させ電話を切っても5分後には、また電話はかかってきた。何度も何度もきりがなく、仕事をし ている自分は眠れず朝も起きれず、仕事に行けない時もあった。ひどいときは電話線をぬいてしまったこともたびたびある。

一番困ったことは、 預貯金をおろしまくっていたこと。一日に10万円、翌日に10万円、また翌日に5万円。本人は何に使ったかも覚えておらず、ましてやカー ドで引き出したことすら覚えておらず。毎月、預金はマイナスとなり、勝手に定期はくずれていき、気づくまでにいくら銀行からおろしてい たのかわからず。

そのお金は何につかわれたかもわからず。ただ、少額ではあるが、銀行の封筒に入った1万円札数枚ごとに、冷蔵庫、洋服 ダンスの引き出し、その他引き出し、いろいろなところから出てきたため、家中を銀行の封筒を探して回った。が、みつかったのは数十万程度。 いったい何につかったのか、いまだにわからない。

「毎日が戦い。認知症を持った家族の苦労は、その経験のあるものにしかわからない。」と 周りからの心配する声に対して、文句を言いたくなることも多々ある。

特別養護老人ホームへの入居が決まれば、少しは負担が軽くなり、気 持ちに余裕が生まれるのかもしれない。今はそれを待ち望んでいる。

Bさん体験談

「夜中のトイレの失敗。その度に「大丈夫ですよ」と笑顔を作るのが辛い」

夫は昼は仕事に出ていますから、私が殆どの世話をしなくてはなりませんでした。今はデイサービスに通うようになったので、お昼は少し楽になりましたが、夜に家の中で徘徊するようになり、夜中に物音がするとすぐに起きなくてはなりません。

夜中に何度もトイレに立ってそして失敗するのですが、その度に「大丈夫ですよ」と笑顔を作って義母を着替えさせます。でも、掃除をする 時に「私はこんなことをするために結婚したんじゃない」と、泣きそうになるのを一生懸命堪えてやっています。

特に、寒い冬の夜に何度も 何度も床やトイレを掃除するのは辛いです。夫は側で見ているから、まだ状況がわかっていま すが、夫の妹は嫁いで他県に住んでいるので義母の認知症のことをちゃんと理解していません。

たまに遊びに来た時は義母も気合が入ってしっかりするので分からないのです。私が楽をするために義母を認知症に仕立ててデイサービスに通わせていると思っているみたいです。

義妹は 姑とは同居していないので、年寄りの世話をすることがどういうことなのか分かっていないのです。投げ出したくなりますが、大切な夫の母だからと堪えている毎日です。

Cさん体験談

「親身に相談にのってくれるようなケアマネージャーを探したい」

本人が強く在宅を望んでいるため、在宅でがんばってきましたが、相談相手もおらず、この先がんばっていける自信がなくなってきました。

費用的な負担や体力的にもとても厳しく、このままでは私自身が倒れてしまうのではないかと思い、この先の介護の仕方を考え直したいと思っ ています。

今まで、相談できず一人で決めてきたんですが、同じような立場の方のブログを見つけて、とても参考になったので、とりあえず、 そのブログの方が行ったというケアマネージャーの変更をお願いしようかと考えています。

現在担当のケアマネージャーは私の意見や話をあまり聞いてくれないので、私の負担は減ることもなく辛さが増す一方です。

ケアマネージャーの変更はできないと思っていたので、親身に相談にのってくれるような方に出会えれば、何か変わるのではないかと思っています。